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"Gyoku-on" / Short Film
〈STORY〉
おれの身体は壊れていて、おれは亡霊で、おれは神さまを憎むしかない。
いつかどうにかして、死というぐにゃぐにゃとした概念に溶けてしまえるのなら、
もうなんでもいいし、どうしようもない。
共依存めいた関係にあった姉から逃げるように東京を離れ、さびれた温泉街の旅館で住み込みの仕事を始めた男・郡司。
いっさいの連絡を絶ち一年になろうとしていたが、心は吹っ切れない。
また、常用している薬の副作用による乳汁分泌に悩まされ、消極的な死に憧れを見出していた。
ある日、姉とそっくりな少女と出会い、郡司はひどく混乱する。
「あれは姉の生霊だ。おれの戦争はまだ終わっていなかった」
妄想を克服しようとするうち、旅館の社長の姪・七美から秘密を打ち明けられたり、同僚・アランと関係したりする。
やがてゲンバクよろしく、郡司に降ってきた圧倒的な痛みとは、彼の到達する“玉音放送”とは──。
姉さん、壁のコンセントにだって死が潜んでいるのだと思いませんか。
小説『ぎょくおん』PVです。
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二十一章「玉音放送」_P158 - Read by Izumi Saya
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Webカタログに推薦文をいただきました。
おまけ的に、さやさんに本文を読み上げいただきました。
P158 二十一・玉音放送
「けれどある日、アランがおれを訪ねてきた。〜」
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